まくらが文庫物語 HISTORY
今からさかのぼること平成17年。当時は舶来の服地の洋服を扱っていた(服のオーダーを受けていた)のですが、その当時の状況から、今のまま商売を続ける事に難しさを感じ、考えた末、「和」をテーマにした商品を扱う事にしました。するとタイミング良く「和」のブームになり、その波に乗ることができました。
そうして和のものを扱う事になってから、生地や帯の仕入れの為、京都に向かうようになりました。そしてある日、京都にある一番古い生地屋さんで生地や帯を両手一杯になる程、買い(仕入れ)、その店を出ようとした時、そのお店の棚の高いところに気になる箱を見つけたのです。その時は多くの荷物を持っていた事もあり、気になりつつも店を出ました。その後、一週間が過ぎてもずっとその箱が気になり続け、頭の隅から離れない状態が続いたので、ついにはその生地屋さんにお電話をかけ、その箱を送ってもらえるよう、お願いしました。生地屋さんは、快く応じて下さいました。
そうして届いた箱は、ほこりだらけで古さを感じる状態ではありましたが、正に日本人の感覚で仕上げられた素敵なものでした。私はその箱を参考に、可愛い布を使い、同じように作ってみました。
箱が出来上がった頃、丁度私に孫が生まれまたので、可愛いらしく仕上げたその箱を娘に(孫へと)送りました。すると、娘は大喜び。その中に孫の成長の記録である母子手帳やへその緒を入れ、大切なものを入れる箱として、正に宝箱として使ってくれたのです。
そういった気持ちや心も一緒にしまえるような箱はとても素敵なものだと感じ、商品として作っていく事にしました。
後にわかった事なのですが、(恐らく、生地屋さんにおいてあったその箱も)室町時代から、下野の国で御姫さまが嫁に行くときにお母さんから化粧品などをいれる箱として、嫁入り道具の一つとして渡されたという言い伝えがある。定家文庫(ていかぶんこ)というものである事がわかりました。
この定家文庫を城下町であり、生糸の街とも言われた古河で再現し、改めて「まくらが文庫」と名付け、同じように、心を込められる素敵な箱という形で商品としてまとめました。宝物とも言える、貴方の(お客様の)その「想い」を込められる箱です。大切な人のために、大切なその時のために御利用下さい。

城下町であった古河は、古くは万葉集にも詠まれています。